Sunday, December 05, 2010

だんだん

1年後しの「坂の上の雲」が今日から始まる。楽しみである。現在、BS・地上波で前回分(去年)が再放送されている。
劇中で松山弁の「ありがとう」が心地良さを感じる。親しみのあり、また、心底からのありがとうに聞こえる。
それは「だんだん」。良い。

名古屋弁にこんな響きの言葉はない。強いて言うならば「やっとかめだなも」という言葉が思いつく。意味は「久しぶりですね」だ。今使う名古屋の若者は稀有だと思うが、父母の時代はよく使われていた。

ところでNHKの大河ドラマ「龍馬伝」と「坂の上の雲」によって、僕は明治維新前後、そして大正・昭和に移る歴史の流れを再確認した。また、新たな発見も多々あった。

例えば、陸奥 宗光。紀州藩士から、海軍操練所、龍馬と出会う。そして亀山社中。海援隊へと。ここまで龍馬伝での情報。そして、伊藤博文内閣で外務大臣となって日本の政界の表舞台へと頭角を現す。これは、「坂の上の雲」からだ。というように、歴史の流れは実に面白い。高校の世界史・日本史の世界では、断片としての情報で覆われる。だから、歴史の変わり目の出来事には無頓着になりやすい。で、こういう歴史ドラマを見ると、例えフィクションとしても自分の歴史観などが変わってくる。

「坂の上の雲」では、秋山兄弟(日清日露戦争の戦勝立役者)と正岡子規との交友を含めた明治大正の歴史である。そこで、登場する各偉人の前経歴が解って実に為になる。
例えば、秋山真之と子規が通った大学予備門の先生に高橋是清がいたりと誠に興味深い。

ちょっと話が逸れるが、赤坂から青山一丁目にかけて、カナダ大使館手前に旧高橋邸があり現在は高橋是清翁記念公園となっている。そんな2.26事件の現場を歩いていたりすると「ほほーっ」と思って立ち止まり、歴史の断片に入り込んだ気がする。

その「坂の上の雲」は今年いっぱいで完結する。今年はNHKの看板役者となった香川照之にとって思い出深い年になったのであろう。

今回の「龍馬伝」「坂の上の雲」に僕は感謝する。

「だんだん」。