Tuesday, September 15, 2009

僕の好きなレコード1(Jazz篇)

僕が中学1年の時、親がステレオを買ってきた。上の蓋が開く、家具調デザインのステレオであった。そのおまけに付いていたレコード(電気屋の親父が付けてくれたのであろう)は今でも覚えている。プラターズ、坂本九&パラダイスキング(パラキン)、マイルスデイビスFOUR & MOREであった。

 プラターズはオンリーユー・煙が目に滲みるなどスタンダードな曲のレコード、パラキンはメインに坂本九・九重由美子がいて、オリジナル・スタンダードの曲を集めたものだ。ジャズ初体験の僕にとってマイルスのレコードは針を落とすや否やすぐ針をあげてしまう。そんな訳でマイルスデイビスFOUR & MOREは今でも傷が少なく今も所有している。

 このFOUR & MOREは1964年、ニューヨーク・カーネギーホールでのコンサートのライブレコーディングである。このタイトルのほかにMy Funny Valentine Miles Devis in Concertというタイトルでこの日のコンサートの全貌を知ることができる。

 この日のメンバーはマイルスデイビス(Tp)ハービーハンコック(pf)ジョージコールマン(Ts)ロンカーター(Bass)トニーウィリアムズ(Dr)トニーは当時16・7歳であった。

 この時代のJazzはビーバップ(BeBop)からモーダルなジャズへの移行期であった。みんなが手探りで次の時代のJazzを暗中模索していた。そこでマイルスのトライアルが若手メンバーの器用と相まって見事にモーダルなJazzが展開されている。しかし、今ひとつこのモーダルJazzに近づいていなかったのがジョージコールマン(Ts)である。彼がソロを取ると聞きやすいフレージングがどんどん飛び出る。素晴らしいアドリブである。しかし、マイルスは心の中では、???であったと思う。

 そして、その一週間後シカゴのジャズクラブ「プラグド・ニッケル」でジョージコールマンの代わりにウェインショーターがメンバーに入る。
その後、マイルスバンドの黄金期を迎える。そしてこのメンバー達はジャズジャイアンツとして現在もジャズを引っ張っている。
 幾度となく聞いているMy Favorite Recordである。そして、この日の演奏は本当に素晴らしいのである。一聴の価値あり。