Saturday, July 03, 2010

「アンクルミート」とあいなった

昨日、高校時代からバカをやっていた友人と飲み会をした。
大手広告代理店でコピーライターをやっていたK氏。今は悠々自適の生活をしている。
映像作家兼カメラマンのK氏である。彼らとは高校2年から付き合いである。しかし、高校はみんな別々であった。名古屋の旭が丘高校・千種高校・愛知高校とみんな進学校に通う音楽好きの仲間だ。


カメラマンのK氏とは最近、とみに仕事の繋がりが増え、テレビがらみの音楽の仕事を企ている最中である。また、コピーライターのK氏とは2年前に友人の葬式であった以来だ。また、その前は10年ぐらいあってなかった。

ということで、青山にて宴会は始まる。音楽談議に花が咲き、定期的に飲み会をやる事になった。
話の盛り上がりはやはり高校時代に聞いていたロックミュージックにたどり着いた。
皆の感想は、この時代の音楽を越えるモノが未だかって出現していない事だ。
僕らは、この時代をポップスのルネッサンスと呼ぶことにした。

ルネッサンスといえば14・15世紀のイタリアで興った文化等の復興を意味する。日本では文芸復興と習ってきたが文化だけではないということでこの文芸復興は使われていないらしい。
ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロはそれぞれ絵画、建築、彫刻など多方面での才能を発揮した。ルネサンスの三大巨匠である。

イタリアでルネサンス文化が開花したのは、フィレンツェ(ミケランジェロ)、ミラノ、ローマ、ヴェネツィア、トスカーナ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)などの都市である。学芸を愛好し、芸術家たちを育てたパトロンとして、フィレンツェのメディチ家、ミラノのスフォルツァ家などが知られている。
ルネサンスの時代は明るい時代ではなく、ペストの流行や政争、戦乱の続く波乱の時代であった。

そして、時は流れ1960年代、ポップスのルネッサンスが起こる。

60年代も不安に満ちた時代であった。東西冷戦、核の拡散、ベトナム戦争と不安が現実と隣り合わせとなった時代である。世の中はマリファナで汚染されていく(良い意味で)。そんな中、音楽業界では天才が中世ルネッサンスで起こったように各都市で出現した。イギリスではビートルズ(レノン・マッカートニー)を中心に、ロスではビーチボーイズ(ブライアンウィルソン)を中心に。この時代のポップスの音楽家は実に自由に表現活動を続け、お互い影響し合いながら成長を遂げていく。今だ色褪せないのは今までに無い作曲能力があったからだ。それ以降、新たな音楽が登場したとは思えないのである。その音楽の中枢はドラッグ影響の音楽であった。
そして、彼らはコンセプトアルバムを作ることに夢中となる。名盤が次々と発表される。ビートルズの「ラバーソウル」「サージャントペッパーロンリーハーツクラブバンド」「マジカルミステリーツアー」「アビーロード」etc…ビーチボーイズは「ペットサウンド」「サンフラワー」「サーフズアップ」etc…。
彼らがミケランジェロ、ダ・ヴィンチとして、その他にも数多くの天才が現れた。イギリスでは、ザフー、クリーム、ローリングストーンズ、キンクス、キングクリムゾンetc…
また、ロスでは、フランクザッパ、CSNY、グレートフルデッドetc…これはもう飽きる事の無い音楽天国であった。
そして、70年代80年代90年代2000年の時代になっても彼らの音楽を越えるアーティストが出現したとは思えない。各時代単発でおっと思うミュージシャンは出現したが長続きはしない。
そんな時代(中学・高校時代)をリアルタイムで体験できたことが今の財産となっている。

で、次回の飲み会は8月に行う事にした。
飲み会の名前は「アンクルミート」とあいなった。これは、フランクザッパの名盤「uncle meat」をこよなく愛す集団だからだ。