Sunday, July 18, 2010

最近気になるCMソング

まず一番のCMはジャミロクワイ出演のカップヌードルのCM。
これは良い。

ジャミロクワイの過去のヒットソング「Virtual Insanity」という曲の日本語をのせたバージョンである。
この曲はTravelling Without Movingというアルバムに納められている。変わった名前のアーティストを世に知らしめたアルバムで至極名盤である。

で、何が良いかというと、日本語とは分からないような日本語の歌詞である。
どうして外人が日本語の歌詞を歌うとこうもかっこいいのか?

次にアセロラドリンクのCM。
赤色の衣装を身に着けた女性達が歌に合わせて商品を訴求するCMだ。絵自体は別に特殊ではないが曲が良い。
♪・・・たいよう~・・・たいよう~♪と見事に韻を踏んで実に気持ちがよい。日本のラップソングの似非韻もこれくらいパーフェクトにしていただきたい。

何故、これらが好きか?
日本語の歌詞の意味は伝えないと行けないが、それ以前に「記号としての言葉」がそこにはある。
だから楽曲にマッチした見事なまでの音楽がそこには存在する。
最近「記号としての言葉」を大事にする作詞家、作曲家が少なくなってきていると思う。どういう事か。昨今の音楽で覚えている曲があまりにも少ない。あまりにも字余りな曲、あまりに無意味な転調。これはもうネタが無いことの証である。

最後にANAのCMで美空ひばりが歌っているジャズのスタンダード「It's only paper moon」だ。ナットキングコールがピアノを弾きながら歌うこの曲は至極有名である。
彼女がジャズのスタンダードを良く歌っていたのは知っていたが聞くのは初めてである。CMディレクターは良く見つけてきたと思うがどうも頂けない。
これこそ日本の縦のり音楽をそのままジャズのスタンダードの曲を歌っただけだ。ジャズのグルービンイメージが全くない。やはり、演歌に成ってしまう。残念だ。できれば、「りんご追分」の方が良かった。